
日光へ向かうためのお弁当。その全貌。
東武鉄道の新型特急「スペーシアⅩ」が2023年7月15日に運行を開始しました。それに合わせて上質な食体験を車内で楽しめるプレミアムな弁当とスイーツを数量・期間限定で販売。東武沿線の生産者や料理人の思いが詰まった内容になっています。

「スペーシアⅩ スペシャル弁当」と「天空の湖 | Summer Strawberry Lake Sky」は、スペーシア Xのテーマである「伝統と革新」や「上質」を食で表現することをめざして開発されました。

スペシャル弁当の内容は以下のとおりです。
1 浅草老舗洋食店「アリゾナキッチン」謹製 とちぎ和牛の時雨飯
2 プレミアム華ちらし
3 海老原ファームよりエビベジの温サラダ
4 国産牛のローストビーフ 山椒塩添え たぐり湯波の白味噌グラタン 柚子こしょう風味

希少な棚田米と至高のマス
1は東武鉄道の起点である東京・浅草で、67年間にわたって愛されながらも閉店。それにもかかわらず、常連客の声にあと押しされて復活した洋食店「アリゾナキッチン」のレシピをもとに考案しました。ショウガを効かせて濃いめの醤油味に仕上げた牛薄切り肉のしぐれ煮は、ごはんとの相性が抜群です。
もう一方のごはんパートである2には、日光の山々に囲まれた棚田を守り抜いている「八木澤ファーム」で収穫された「とちぎの星」が使われています。大粒で豊かな甘さがあり、冷めてもおいしく食べられる米です。そこに栃木名物である干瓢の甘煮、「日光清滝プレミアムヤシオマス」の塩麹マリネ、いくら、ラディッシュ、絹さや、エディブルフラワーをのせています。
日光清滝プレミアムヤシオマスは、日光連山から湧き出る清らかな「弘法水」でヤシオマスなどを養殖する清滝養鱒場で生産されています。栃木県のブランド魚であるプレミアムヤシオマスは、オレイン酸含有量、身の色やサイズなど 、7つの基準を満たした最高品質の個体です。ねっとりした食感で、上品な脂がしっかりのったマスを塩麹でマリネして、保存性を高めています。
土の力を生かした野菜本来の味
3の温サラダに使う野菜を育てているのは、下野の「海老原ファーム」です。季節によって内容が変わることもありますが、いまはモロッコいんげん、アンデスレッド、カラフルキャロットを盛り合わせています。海老原ファームの野菜は「エビベジ」のブランドで販売され、東京のレストランや栃木県内のホテルでも愛用されているそうです。土の力を最大限に生かした栽培法によって、野菜本来の味わいと香りを体験することができる現代では貴重な野菜といえます。
最後に4のローストビーフと湯葉の味噌グラタンもくわわって、「スペシャル」の名に恥じない豪華な内容になっています。販売価格は税込み3300円。

冷涼な気候で育つイチゴが主役
一方で「天空の湖~」は、標高1400mの高地に位置する奥日光・戦場ヶ原で育てられた食材が主役の涼やかな和スイーツです。商品は以下の要素で構成されています。
・夏の完熟いちご 奥日光なつおとめ
・奥日光・戦場ヶ原の水ゼリー
・白あんのムース

ここで使う夏~秋に収穫されるイチゴ「なつおとめ」を栽培している農家が「Mt.Berry 奥日光」です。夏の冷涼な気候や澄み切った雪解け水など、奥日光の恵まれた自然環境を最大限に生かして育てたイチゴは香り高く、しっかりした甘みがありながらも、適度な酸味あって飽きのこない味わいです。そこにスペーシアX車内でも提供しているクラフトビール「NIKKO Brewing」の仕込水として用いられている「奥日光の水」のゼリーを合わせ、全体をやさしい甘さの白あんのムースで調和させました。販売価格は税込み1500円。
2商品のメニュー開発にあたっては東武沿線の野菜、米、魚、イチゴといった食材を育てる個性的な生産者にアプローチ。日本最大級の穀倉地帯である関東平野と重なる東武鉄道沿の食材と、そこで親しまれた食文化にスポットをあてました。

「浅草から日光へ」。沿線地域のおいしい文化をつなぐ弁当とスイーツをぜひご賞味ください。2品ともに始発駅の浅草駅売店で購入可能です。(※お弁当は現在終売しています)
Text/Tetsuo Ishida
※東武鉄道の新型特急「スペーシアX」の運行開始に合わせ2023年7月より販売を開始した「X Premium」(スペーシア X スペシャル弁当、スイーツ「天空の湖」)は、供給可能な季節が限られた希少な食材を使用していたことから現在は終売しています。( X Premium の終売について | 東武鉄道公式サイト )